はじめに
前回はキャンプ場の種類を、フィールドを囲む環境に分けて紹介しました。
今回はテントを張る場所の区分け方法が異なる「区画サイト」と「フリーサイト」について紹介します。
どちらのタイプもそれぞれ一長一短あるので、その時々の目的や状況に応じて使い分けるとキャンプの幅がぐっと広がります。特にフリーサイトは一般的に上級者向けと思われがちですが、一度経験するとその魅力にハマるキャンパーも多いので、初心者キャンパーにも是非体験していただきたいサイトです。
それでは早速それぞれのサイトの特徴を紹介していきましょう。
キャンプ場区分けの種類
区画サイトとは
区画サイトとは、キャンプ場利用者毎に、設営する場所が指定されているサイトのことです。区画毎の広さは6m×8mや、10m×10m等のように区切られており、日本のキャンプ場はこの区画サイトで営業している所が多いです。そのため国内ブランドの大型テント(ツールームテントやシェルタータイプ等)は平均的な区画サイトに収まるように設計されていたりします。
区画の広さは、キャンプ場によって異なるのはもちろんですが、同じキャンプ上でも区画に寄って広さが異なることもあります。また、どの区画を使用するかについては、当日までわからない場合も多く、利用人数によってキャンプ場側で割当をしたり、広さに応じて利用料金が異なったりします。
そのため、テントや車のサイズが大きかったり、初めて利用するキャンプ場で区画サイズがわからないときなどは、事前にキャンプ場に問い合わせて見たほうが安心です。
区画サイトのメリット
初めてのキャンプの方や、チェックインの時間を気にせずゆっくり出かけたい人などにとっては区画サイトがおすすめです。なぜなら、予約を完了した時点で自分達の区画が確保されているので、人気キャンプ場の週末等にありがちな場所取りや、チェックイン前の受付待ちなどの必要がありません。
また、キャンプ初心者にありがちな「何処に設営してよいかわからない」などということも発生せず、安心して自分達の区画でキャンプを楽しむことが出来ます。
区画サイトのデメリット
キャンプ場によっては想像以上に区画が狭い場合があります。また区画の中に木や石などの障害物があることや、ペグダウンしたい場所が固く、ペグがなかなかささらないなどの状況が生じることがあります。
また、オンシーズンの週末等は隣のサイトとの距離が近く、少し窮屈な思いをすることもあります。
区画サイト利用時の注意点
- 自分達の区画から車やギア類(特にガイロープ等)をはみ出さないようにしましょう
- 他のキャンパーの区画に入らない(移動時に横切るのもNG)ようにしましょう
- 周辺のキャンパーさんには特に挨拶等の声がけを心がけましょう
フリーサイトとは
フリーサイトとは 、そのキャンプ場が定めた設営可能エリアであれば、どこでも好きな場所に設営をして良いサイトのことを指します。広大な面積を誇るキャンプ場が多く、グループキャンプやオフ会などのイベントが行われることも多いのが特徴です。また、大型幕中心のレイアウトや複数のテントやタープの連張りなど、区画サイトではなかなか出来ないことを思う存分楽しむことが出来ます。
設営する際の専有面積や近隣サイトとのスペースに関しても具体的な制限は無いのですが、もちろんそこは常識の範囲内で行うのがマナー。特にオンシーズン時の週末等の混雑時は、必要最低限のサイズに留めたり、設営前に両隣のサイトに「ココいいですか?」のような一言を忘れないようにしましょう。
フリーサイトのメリット
フリーサイトのメリットは何と言ってもその名の通り「自由」であること。広大なフィールドから自分好みの景色やスペースを選び、全てにおいて妥協せずに設営を終えた時の満足感は格別です。
また、区画サイトのような番号札や看板、区画を隔てるロープ・目印などがないため、より自然の中でキャンプをしている感覚を楽しめます。レイアウトやギアの写真もオシャレに撮りやすいので、Instagram等のSNS映えする写真がとりやすいのも人気の理由です。
フリーサイトのデメリット
フリーサイトのデメリットは、「早い者勝ち」の要素が強いことが挙げられます。
フリーサイトには予約ありと予約なしで利用できるキャンプ場がありますが、予約ありの場合でも、好みの場所を確保するためには、なるべく早くチェックインの手続きを済ませなければいけません。特に予約なしのキャンプ場の場合、完全に先着順となるケースも多く、昨今のキャンプブームの影響からチェックイン前に長蛇の列で数時間待ちなどという話もちらほら耳にします。そのため、初心者キャンパーや、ファミリーキャンパーにとっては、少し敷居が高いイメージになりがちです。
フリーサイト利用時の注意点
- 必要以上のスペースの確保や場所取りは控えましょう
- グループキャンプやオフ会時には騒音等、周りのキャンパーに配慮しましょう
おわりに
いかがでしたか?今回はキャンプ場の種類の中から「区画サイト」と「フリーサイト」の違いとそれぞれの特徴をご紹介しました。
それぞれの特徴を理解した上で、是非キャンプ場選びに役立ててみてくださいね。