はじめに
圧力式灯油ランタンのブランド「ペトロマックス」は、 1990年にドイツで創業されました。 200以上の細かい部品から成る繊細で洗練されたデザインは、世界中のキャンパーを虜にしてきました。長い年月を経ても変わらないその姿かたちは、今ではレトロ感を愛するキャンパーの憧れのアイテムとなっています。
ところで、現行ランタンの燃料はガスかホワイトガソリンがメインとなっており、昨今ではLEDランタンもよく見かけます。ガスランタンは着火が比較的簡単なので初心者でも使いやすいのが利点です。
ホワイトガソリンランタンはコールマンのランタンを筆頭に、扱いやメンテナンスが比較的容易なので人気が高いです。
LEDに至っては火気を心配する必要がなく、小さなお子さんのいるファミリーには特に安心ですね。
しかしガスランタンの光は少し暗めなので、テントサイトの広さによっては暗く感じる時があります。また、少し高価な専用ガスカートリッジを用意しなければなりません。
ガソリンランタンはガスランタンに比べて明るいですが、ホワイトガソリンを利用するので灯油ランタンに比べると燃料代が高めです。
LEDに関しては、光量が足りないのと、電池代がそれなりにかかってきてしまいます。
このように、ランタンの燃料はどれも一長一短です。それでは今回紹介する圧力式灯油ランタンペトロマックスHK500はどのような特徴があるのでしょうか?
ペトロマックスHK500について
ガスランタンの明るさはちょっと物足りず、ホワイトガソリンランタンはコスパがいまいち。その点、灯油を使うペトロマックスHK500は、この両方の問題を解決してくれます。灯油はご存じのとおり、ガスやホワイトガソリンに比べて安価で手に入りやすいのです。
さらにペトロマックスは、ガソリンランタンと同じか、それ以上の明かるさを提供してくれます。その輝きは、暖炉や焚き火の炎と似ていると言われます。
そして言うまでもなく、圧倒的な存在感と神々しい光沢感が所有欲を抜群に満たしてくれます。
静かな暗闇の中でほのかにゆらぐ炎を見つめていると、心身ともに癒される経験をした人は多いでしょう。炎には人間の気持ちを安らげる作用があるといいます。ペトロマックスが愛される理由は、美しい見た目だけでなく、灯油が作り出す独特の暖かい光にあります。
ツンデレランタン ペトロマックス
ガスランタンより明るく、ホワイトガソリンよりコスパがいい。こんないいことずくめの灯油式ランタンですが、幾つかの難点もあります。一言で言うと加圧式の灯油ランタンは、扱いが少し難しいということです。
まず、ポンピングやプレヒートという、点灯するための前準備に手間がかかるという点が挙げられます。これらの作業がうまくいかず、使用することが出来ない場合もあるとか。点灯後にも場合によってはポンピングが必要になることもあるようです。
また、灯油式は使用後のメンテナンスで長持ち具合が決まるともいわれます。特にパーツが細かく分かれているペトロマックスは、メンテナンスに時間がかかりそうですね。
しかし逆にいえば、点灯させるまでのひと手間、メンテナンスのふた手間が野外生活の醍醐味でもあります。スイッチひとつで手に入る煌々とした輝きより、手間暇かけて磨いたボディから醸し出される暖かいほんわりした輝きの方が、何倍も気持ちを豊かにしてくれるでしょう。
また、ペトロマックスのランタンは人気が高いので、点灯方法はもちろんのこと、様々な不具合時の対処法やメンテナンス方法などは、インターネット等で調べるとたくさん出てきます。自己責任にはなりますが、それらの情報を参考にするのも良いと思います。
また、点灯方法と消火方法に関しては以下の動画でわかりやすく説明しています。
ペトロマックス HK500の仕様
- サイズ・・φ 17 × 40cm
- 本体重量・・2.4kg
- タンク容量・・1L
- 燃焼時間・・約8 時間
- 明るさ・・500CP(約400W)
- カラー・・ニッケル、ブラス、(アーミー)
おわりに
ペトロマックスHK500、いかがでしたか?
重厚でレトロなボディに暖色系の炎、手間のかかるプレヒートやメンテナンスさえも、初心者キャンパーにとっては憧れの的ですね。
そうはいっても、いきなりペトロマックスでは敷居が高いのも事実。そこでビギナーはLEDやガスランタンから始めてはいかがでしょう。慣れてきたらポンピングが必要なホワイトガソリン、そして灯油式のペトロマックスへ。段階を踏んで、ゆっくりのんびり目指すランタン熟練の道。これまた野外生活ならではの醍醐味です。