はじめに
100年続く老舗アウトドアブランド、「ogawa」。もともとは軍用のリュックやテントなどを取り扱い、長年「職人品質」と言われる高規格・高機能なテントを作り続けている会社です。
少人数から大人数用まで様々なラインナップを取り揃えながらも、個性的でキャンプ場で目を引くようなデザイン性も兼ね備えたオガワのテント。
今回は、私たちの愛用している、2021年3月に新しく発売されたオーナーロッジヒュッテレーベンをレビューしていきたいと思います。
ogawa ヒュッテレーベンのスペック
まずは、テントの詳細について。
- 全体サイズ 幅520 奥行き225 高さ(頂点部分)205
- 重量 約19.6kg
- 素材 屋根部分ポリエステル、幕体側面ポリコットン
- 使用人数」 3〜4人
- 耐水圧 350〜1800mm
- 付属品 張り網、アイアンハンマー、スチールピン、ライナーシート、スタンディングテープ、収納袋
- 価格 ¥107,800(公式オンラインサイト)
テント詳細から分かるように形状は長方形で、山小屋のように三角の屋根になっているのが印象的です。
ヒュッテレーベンの名前の由来はドイツ語のようで、「Hutte」は山小屋、「Leben」は生活、人生という意味があるそうです。直訳すると山小屋生活、まさに見たとおりのネーミングですね。
このような形のデザインは他になかなかないので、キャンプ場ではかなり目を引くテントだと思います。
見た目もセンス抜群なヒュッテレーベンですが、見た目のおしゃれさだけではなく、細かい機能性も抜群なのでご紹介していきます。
ヒュッテレーベンの魅力
①絶妙な生地の使い分け
幕体側面はTC素材(ポリコットン)で使用しており、通気性もあり、結露対策もできるので朝起きてびしょ濡れになっていることもありません。また、耐火性があるので、幕内や、幕付近で焚火をしていて、火の粉で穴が空いてしまった・・・なんてこともありません。ポリエステルのシャカシャカしたチープ感がなく、高級感があってナチュラルな印象を与えてくれます。
屋根部分は、水に強いポリエステルを使用しており、土砂降りの雨の中使用したこともありますが、染みてくることもなかったです。
TC素材とポリエステル、2種類の生地の特性を生かした絶妙なバランス、快適で安心なキャンプライフを過ごすことができますよ。
②オールシーズン対応できる万能さ
一年中使用できるオールシーズンなヒュッテレーベン。本当にすごいです!
暑い夏は、通気性の良いTC素材に、全面開閉可能なメッシュの大きな窓がついています。メッシュ部分の面積がとても広く取ってあるので、風通しがよく、かなり涼しく快適です。メッシュにすることで虫対策にもなり、程よく光が入ってきて解放感抜群です。
冬は全面クローズしておこもりキャンプ。幕内で焚火やストーブを焚いて温まるのも良いですよね。TC素材でコットン幕のように暖かく、耐火性もあるので、安心して幕内で暖をとることができますよ。
なんと言っても幕の背面のファスナーはトリプルファスナーになっているので、薪ストーブの煙突を出すことができるようになっています。幕内での暖もしっかり取れるようになっています。
また、ヒュッテレーベンはスカートも装備してあるので、虫やすきま風、雨が入り込むのも防ぐことができるので便利です!一度、本降りの雨の中使用しましたが、スカートのおかげで幕内の地面にも雨が入ってこなくて感動しました。
そして、幕内での焚火やストーブの使用で気になるのが一酸化炭素中毒。幕の側面上部にある三角の部分もメッシュに開閉できるので、直接風が吹き込むことなく十分に換気ができるので安心です。
また幕内の天井部分にフライシートが付属しています。屋根部分はポリエステルで、その部分はどうしても結露してしまうため、フライシートがあることで滴が垂れてこないようになっています。
③背面は跳ね上げ可能なフライシート付き!
少し奥行きが狭めなヒュッテレーベンですが、なんと背面には跳ね上げ可能なフライシートがついていて、しかもサイドウォールまでついています。ポール2本を使って張り出すとかなり広めなスペースを取ることができるので、リビングスペースや作業スペースを広げることができます。
また、サイドウォールで左右のメッシュ部分の庇を作ることができるので、雨の日に窓を開けたままにしていても降り込みを防ぐことができます。このフライシートのおかげで、夫婦2人でキャンプをするときはタープはほとんど立てなくなりました。
④設営が初心者でも簡単にできる
限りあるキャンプの時間を有意義に使うためにも、設営の時間は少しでも短くしたいものです。
ヒュッテレーベンは、幕と躯体のポール部分で収納袋が分かれているので女性でも運ぶことができる重量になっています。1袋10kg弱くらいです。
躯体ポールはしっかりとした太さで丈夫ですが軽いです。ポールの接続部分が色分けしてあるので前後ろが分かりやすく組み立てやすいです。
最初にスタンディングテープをペグで打ち込んでいくのですが、これがあることで設営後のイメージも想像しやすいなと思いました。(設営した後にもう少し右のほうに立てたかったな、とかにはならないです。)こちらのテープも正面が灰色、横が黒で分かりやすくなっています。
躯体を組み立てた上に幕をかぶせ、そこから躯体と固定、地面にペグで固定していきます。幕の前後ろもロゴが入っていたりで分かりやすいです。夫婦2人で大体10〜15分くらいで設営可能です。旦那が1人で立てることもできます。
さて、そんな魅力いっぱいのヒュッテレーベンですが、次はちょっと残念だった点も紹介していきたいと思います。
ヒュッテレーベンの気になる点
①幕内のインナーが別売り
ヒュッテレーベンの別売りインナーは割と小さめなサイズ。お値段が税込26,400円と少しお高めです。インナーは幕内の両サイドの三角部分に装着可能です。フロアのサイズが、横130、奥行210と横幅はセミダブルより少し広いくらいで、大人2人が適切サイズで少し小さめ。子どもなら3人でもいけるかもしれません。
地面部分は、水に強いポリエステル、側面はTC(ポリコットン)で、インナーにも幕側面の窓と同じように開閉可能な窓がついています。そのためインナー内も風通しがよく、結露が発生しにくいという長所はあります。でもポリ素材でも良いので、もう少し低価格なものがあるといいなと思いました。
②三角屋根の両サイド部分の天井が低め
インナーをつけて使用しているときはそこまで感じませんが、全面リビングスペースとして使用する場合、幕内の両サイドの天井が低くなっているため若干デッドスペースに感じます。
一番低いところで65cmとかなり低いですが、私たちは片方にインナーをつけて就寝スペース、もう片端には頻繁には開け閉めしないようなツールボックスを置いたりしして工夫しています。ですが、慣れてしまえば気にならないような気はします。
③ファミキャンにはあまり向いていない
4、5人家族での使用を考えると使えないことはありませんが、他のテントと比べるとやはり少し手狭な感じがします。
ただ、こんなにオールシーズン万能に使えるテントはなかなかないので、ヒュッテレーベンは寝室として、リビングスペースとしてタープを併用すると良いと思います。
終わりに
決してお値段的には安くは無いお買い物でしたが、約半年ほど使ってみてお値段以上の価値のあるものだと感じています。ヒュッテレーベンは、間違いなく私たちのキャンプの質を上げてくれました。
インスタグラムなどSNSでまだ、あまり紹介されていないテントで、なかなか手が出しにくいとは思いますが、1回使用すると虜になること間違いなしです。まだまだこれから色々なレイアウトでオールシーズン楽しんでいきたいと思います。
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