【刺しやすい・抜けにくい鍛造ペグ】サルタハイクのバイトステークをレビュー!

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はじめに

ペグダウンをするときに、「どの角度で打ち込めば良いのだろう」「どんな風にすれば強度を上げる打ち方ができるのだろう」と悩む方も多いのではないでしょうか。

今回は、抜けにくく打ち込みやすい初心者必見の鍛造ペグ、サルタハイクの「バイトステーク」をご紹介します。

一躍話題になったガレージブランド、「サルタハイク」

サルタハイクとは、兵庫県尼崎市で発足したガレージブランド。ユーザーの旅の安全を祈り、導いてくれるにブランドになるようにと、旅人・道案内の神様である猿田彦神様が名付けの由来となっています。

キャンプ好きなご兄弟がブランドを立ち上げ、「新しいデザインのペグを作ろう」と構想を重ね、初めて出来上がったのが今回紹介する、鍛造ペグ「バイトステーク」です。その後、クラウドファンティング「Makuake」にて多くの方から支援され話題にもなりました。

今回はそんな第1作目から人気作を生み出したガレージブランド、サルタハイクが販売するバイトステークの魅力についてお話しします。

そもそも鍛造ペグって?

まずバイトステークを紹介する前におさらいしておきたいのが、鍛造ペグとはどのようなものなのかということです。

鍛造ペグとは、金属製の材料を高温の状態にし、ハンマーなどで叩くことで形を形成していく製法を取り入れたペグのことを言います。

この製法により、硬い地面にでもガツガツと打ち込むことができるほどの優れた強度となるのが特徴で、snowpeakのソリッドステークや、村の鍛冶屋のエリゼステーグが代表的な鍛造ペグです。今回紹介するバイトステークも、この鍛造ペグと呼ばれる種類となります。

サルタハイクが生み出した新形状鍛造ペグ、「バイトステーク」

ガレージブランド、サルタハイクは「新しいデザインのペグを作ろう」という思いからバイトステークを生み出しました。その形状はこれまでテントに使用されてきた直線的なペグとは一線を画す、弧を描くような革新的な形状をしています。

ただ曲がっているだけではなく、実はこの形状、非常に優れた機能を持ち合わせているんです。それでは、早速バイトステークの魅力について迫ってみましょう。

バイトステークがのココがすごい!おすすめしたい4つの魅力

初めてのペグダウンでも安心なガイド付きヘッド

バイトステークのヘッドは独特な形状をしており、トップが並行に、前面の上部から下部にかけて角度をつけた構造になっています。

この前面の形状はペグ打ちをする上でガイドの役割を担っており、画像の矢印と地面が垂直になるように打つと、ペグがガイロープを支える最適な角度になるというものです。この形状にすることでペグ打ちの角度の一つの目安となり、初心者はもちろん、子供にペグ打ちを教える際にも簡単に伝えることができます。

また、従来の鍛造ペグはトップが丸みを帯びた形状をしているものもありますが、バイトステークは斜めの角度で打ち込みやすいようにヘッドのトップが平行に作られており、打ち慣れていない人でも安全に打ち込むことができるのも魅力的です。

一度刺さったら抜けにくい、アーク型の形状

そしてバイトステークの最大の特徴が、このアーク型の形状。この独自なフォルムが抜けにくさの肝になります。

一般的に直線型のペグが多く販売されていますが、直線型のペグではガイロープが風の影響を受けた際に地中で摩擦が起きにくく、ペグがズレた箇所が空洞となってしまうことで抜けやすくなってしまいます。

そこでバイトステークは独特なアーク型にすることによって、ガイロープが風の影響を受けペグを引っ張ったときに、弧を描いた先端がさらに地中を掘り、鉤爪のような効果を発揮することで優れた抵抗力を生み出すという仕組みです。

この特殊な形状は直線型のペグよりも地面との接地面を広く取ることができるため、摩擦力をより強めて地中での固定力を底上げすることで、テントやタープが倒壊するリスクを軽減し、安全なキャンプを送ることができる。これこそがバイトステークの最大の魅力です。

地中で強力な抵抗力を生み出す表面の凹凸形状

バイトステークが抜けにくい理由は、アーク型であることだけではありません。さらに抜けにくさを促しているのが、表面に施された凹凸です。アーク型にすることで、鉤爪のように地面をしっかりと捉え、接地面を広く取って摩擦力を上げていますが、表面にざらざらとした凹凸があることでさらに摩擦力を飛躍的に向上させ、抵抗感を生み出します。

また、ペグを抜いたときは土や泥を落とさないと錆の原因になってしまい、ざらついた表面だと泥土が落ちにくいのではと懸念していましたが、バイトステークの凹凸自体が細かいため、付着する泥土の量が少なく、水やウェットティッシュで洗い流すことができるようになっているのもポイントです。

持ち運びもしやすい、優れた収納性

バイトステークは刺しやすさ・抜けにくさが特徴のペグですが、収納性にも優れています

ソリッドステークやエリッゼステーク、その他スチールやアルミ製など強度の高いペグの胴体部は丸みを帯びた形状となっているため、収納性がどうしても低くなってしまうものです。

それに比べてバイトステークは、胴体部がフラットになっているため、スタッキングして積み重ねて収納できるようになっています。刺しやすくて、抜けにくいという機能性だけでなく、コンパクト収納を可能にしたアーク型はまさに画期的と言わざるを得ません。

芝生・砂利で抜けにくさの検証をレビュー!

理論上は抜けにくいと分かっていても、それを体感してみないとその効果を実感できないため、実際に芝生と砂利で使用して本当に抜けにくいのか、どうすれば抜けるのかを試してみました。

芝生フィールド

まずは芝生で実践。ガイドに沿ってペグダウンしてみると、直線型のペグとはまた違い、斜めに入っていきます。ガイドがあるおかげで、「どの角度かな、この角度かな」とペグ打ちする前に微調整する必要がないのはかなり気が楽です。

それではヘッド近くまで打ち込めたので、まずは素手でバイトステークの向きと垂直に引っ張ってみますが、案の定全然抜ける気配はなし。試しに様々な角度から紐をくくりつけて引っ張ってみるも、びくともしませんでした

やはりアーク型であるのと、表面の凹凸は抜けにくさを向上させるということがわかります。

続いて、この抜けにくいペグは一体どうすれば抜くことができるのだろう、という疑問です。私はペグ抜きがついたハンマーを持ち合わせていないので、バイトステーク同士で試してみました。まずはヘッドについたガイド部分を穴に刺して見ようと試みましたが、穴が小さく断念。

次は下部で試してみると、ちょうど良いサイズでした。うまくハマり、表面の凹凸で密着感もあります。これならどうにか抜けるような気がしてきました。

そのまま横に向かってグリグリとしてみると…

スルッと抜くことができました。バイトステークに対して前方・後方は鉤爪のようになるため抵抗力が生まれますが、横の力を何度も加えると抵抗力を失うようです。これなら、女性や子供でも簡単に抜くことができますね

砂利フィールド

次は石が多めの砂利でペグダウン…してみたのですが地面が硬すぎて途中で入り切らなくなりました。どうにかゴムハンマーを若干消耗しながらペグダウンして、中腹部まで打ち込みます。

限界を感じたところで試しに抜いて見ようとすると、驚くほど抜けません。がっちり入りすぎて全体重で引っ張ってみても動く気がしないほどです。中腹部までしか入っていないのにこれだけの強度があることに驚きました。

これなら砂利サイトでも安心してキャンプを過ごせそうです。

それでは抜く工程に移ります。今回はバイトステーク同士ではなく、手で芝生でもやったようにグリグリと捻ってみることに。

すると、こちらでも拍子抜けするほど簡単に抜けました。

総評すると、バイトステークは刺しやすく、抜けにくい。さらに「抜き」やすいペグということですね。まさか抜けにくいのに抜きやすいという相反する機能を持ち合わせているとは思いませんでした。

しかし、何気なくバイトステークの下部を見てみると、若干先端が削れているのがわかるでしょうか。無理に砂利が多い地中へペグダウンすると消耗しやすいようです。これは注意が必要ですね。

頑丈性が魅力の鍛造ペグとはいえ、全く消耗しないというわけではないことがわかる検証になりました。

まとめ:初心者や子供でも簡単に打てる、ハイブリット鍛造ペグで安心・安全なキャンプを過ごそう!

いかがだったでしょうか、今回は鍛造ペグの中でも刺しやすさと抜けにくさに特化した革新的なペグ、サルタハイクのバイトステークの魅力や使用感についてご紹介しました。

バイトステークは他の鍛造ペグ同様、一本当たり600円ほどと若干高めな値段設定となっていますが、それに見合うだけの機能性を持ち合わせているのは確かです。

テントやタープの設営に必要な本数を全て買うのではなく、メインポールやタープポールなど、特に負荷のかかりやすい箇所にのみバイトステークを導入するのも一つの手段としておすすめ。初めてのキャンプや、子供にペグダウンを教える時などにも役立つバイトステークで、安全にキャンプを楽しんではみませんか?

この記事を書いた人

Satuki

【キャンプで遊び、娘と遊ぶファミリーキャンパー】
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